ハンドとマシン、どちらから習うべきか 〈比較〉
「ハンドとマシン、どちらを先に習うべきか聞くたびに答えが違います」
「最近はマシンが主流だと聞きましたが、ではハンドは習わなくてもいいのでしょうか?」
「両方できたほうがいいのは分かるのですが、その順番が知りたいです」
こんにちは、CYAN アートメイクの代表・CYANです。
ハンドとマシンは「どちらが優れているか」で聞かれる方が多いのですが、実はそう分かれる問題ではありません。二つは競合ではなく、違う肌で使う別の道具なんですね。この記事では何が違うのか、どちらから手に付けるのが有利か、そして片方だけだとどこで詰まるのかを整理します。
※ 重要:日本ではアートメイクは「医療行為」に該当し、施術には医師免許(または医師の管理下)が必要です。 日本国内での開業・施術の可否は日本の医事関連法をご自身で必ずご確認ください。本記事は韓国を基準とした説明です。
ハンドとマシンは何が違いますか?
色素を入れる動力が人の手か機械かが違います。その差がそのまま色の質感と均一度につながります。
ハンドとは手に持った道具で色素を一点ずつ押し入れる方式、マシンとはモーターが針を上下させ一定の速度で色素を入れる方式です。人の手は力と速度が微細に揺れますが、その揺れがかえって自然な結をつくることもあります。逆にマシンは一定なので広い面を均一に埋めます。
✔ ハンド ― 力加減が繊細です。肌が薄い部位や敏感な部位で有利です
✔ マシン ― 均一です。面積を埋めたり濃い陰影を重ねるときに有利です
✔ 共通 ― 深さを外すと、どちらでも色は抜けます
道具が違うのではなく、扱う肌が違います。
どちらのほうが長持ちしますか?
道具が持続期間を決めません。持続期間は肌質・色素・深さ・アフターケアが決めます。
同じマシンでも脂性肌では色が早く薄まり、同じハンドでも乾燥肌では長く残ります。ですから「マシンのほうが長持ちする」という言い方は正確ではないんですね。ただ広い面を均一に埋めた場合が薄まるときにムラが目立ちにくい傾向はあります。
道具を変えて解決する問題は思ったより少ないものです。多くは深さの問題です。
長持ちするのは道具ではなく判断です。
どちらから習うべきですか?
ハンドから勧めます。手の感覚が先に定まってこそマシンをきちんと使えるからです。
マシンはモーターが一定に動いてくれるので、手が仕上がっていなくても結果がそれらしく出ます。 ですからマシンから始めると自分の手の問題に気づかないまま進んでしまいます。後で色が抜けたりムラが出たとき、原因を見つけられません。
ハンドは逆です。力が揺れればその場ですぐ現れます。学ぶ側には歯がゆいのですが、それがそのままフィードバックなんですね。
マシンはミスを隠し、ハンドはミスを見せます。
ではマシンは後回しでいいですか?
先送りという意味ではありません。順番がハンド先というだけで、マシンを外そうという話ではないんです。
実務では一人の眉の中でも部位によって道具を替えます。眉頭は薄くハンドで、後ろの面はマシンで埋めるという具合です。ですから両方使えないと表現の幅が狭くなります。
CYANのマスタークラスがハンドとマシンを同時に扱うのも同じ理由です。機械と基本材料がコースに含まれているので道具を別途揃えなくても始められます。構成はCYAN ACADEMYのご案内に整理しています。
片方しか使えない人は結局お客様を選ぶことになります。
片方だけだとどこで詰まりますか?
カバーアップで詰まります。残った色を扱う仕事なので、道具を替えながら近づく必要があるからです。
カバーアップとは、他院で受けた古い色の上に新しく設計して覆う作業です。残色の深さと色が場所ごとに違うので、ある区間は薄く乗せ、ある区間は押して埋めます。このとき道具が一つでは選択肢がありません。
実務でカバーアップのご相談は思ったより多く入ります。ですから残色のカバーアップを別科目として置いています。
リップも同じです。肌が薄く血管が多いので同じ力で押すと色が過剰に入ります。逆にヘアラインのように面積が広く点を均一に打つ作業はマシンが有利です。
道具が一つだと難しいお客様をお断りすることになります。
ハンドのほうが痛いですか?
道具より深さと部位が痛みを決めます。ハンドだから痛くてマシンだから痛くないということはありません。
ただ体感は違います。マシンは振動があって音と響きが一緒に来て、ハンドは静かな代わりに押される感覚がはっきりします。ですからお客様ごとに好みが分かれます。部位でも違い、眉はおおむね耐えられると言われ、リップは肌が薄いぶん敏感に感じられる方が多いです。
痛みの大きさより、予測できるかが満足を分けます。
最初から良いマシンを買うべきですか?
いいえ。初級の段階で機材を替えて解決する問題はほとんどありません。
良いマシンが結果を上げてくれるのは事実です。ただそれは手が一定になった後の話ですよ。 手が揺れる段階では機材を替えても同じ問題が繰り返されます。むしろ慣れた道具を替えると感覚を取り直すのに時間を使うことになります。
替える時期は別に来ます。同じ道具で同じ結果が繰り返し出るのに、表現したいものが道具で止まるとき。それが上げどきです。
機材は手が一定になった後に上げるのが順番です。
まとめ
✔ ハンドは手が動力、マシンはモーターが動力 — 扱う肌が違う
✔ 持続期間は道具ではなく肌質・色素・深さ・アフターケアが決める
✔ ハンドから習う。マシンはミスを隠し、ハンドは見せる
✔ マシンを外す話ではない。実務は一つの眉の中でも道具を替える
✔ 片方だけだとカバーアップのような難しいお客様を断ることになる
✔ 機材の入れ替えは手が一定になった後の話
ハンドかマシンかで長く悩まれる方によくお会いしますが、実務では結局どちらも使います。私たちCYANはソウル弘大(ホンデ・麻浦区)にあります。今どちらが足りないか教えていただければ、どの科目から足すとよいかご相談・お問い合わせでお伝えします。
長い記事をお読みいただきありがとうございました。
CYAN アートメイク代表のCYANでした。
CYANは医療機関ではなく、アートメイクのスタジオ・教育スペースです。効果や持続期間は個人の肌質やアフターケアにより異なり、色素アレルギー・感染・一時的な腫れ/赤みなどの可能性があります。詳しくは施術前のカウンセリングでご案内します。
よくある質問
ハンドとマシンは正確に何が違いますか?
色素を入れる動力が違います。ハンドは手に持った道具で色素を一点ずつ押し入れ、マシンはモーターが針を上下させて一定の速度で入れます。人の手は力と速度が微細に揺れて自然な結をつくることもあり、マシンは一定なので広い面を均一に埋めます。どちらが優れた道具かではなく、扱う肌が違うと捉えるほうが正確です。
マシンのほうが長持ちしますか?
道具が持続期間を決めません。お客様にご説明するときは道具の話よりアフターケアを先にお伝えするほうが誤解が少ないです。施術後の最初の一週間にかさぶたを触ったり紫外線に長く当たると、どの道具で行っても色が均一に残らないためです。道具の選択で持続期間が変わるとご案内すると、後で色が抜けたとき道具のせいとして戻ってきます。
初心者はハンドとマシンのどちらから習うべきですか?
ハンドから勧めます。判断に迷われるなら、今の作業で何ができていないかで決めるとよいです。色がムラになって残るなら均一度の問題なのでマシン側の訓練が助けになり、眉頭や眉尻が重く濃くなるなら力加減の問題なのでハンドの訓練が先です。まだ施術経験がなく比較対象がない場合はハンドから始めるほうが安全です。
ハンドだけ習ってマシンは習わなくてもいいですか?
おすすめしません。ハンドだけだと広い面を埋めるのに時間がかかり施術時間が長くなって、お客様も施術者も後半で集中力が落ちます。逆にマシンだけだと眉頭のように薄く抜けるべき区間で力が余り、重い印象になりやすいです。両方使えると施術時間と完成度を同時に管理できます。
最初から良いマシンを買うべきですか?
習う場所で使っている機材と同じものをお選びください。講師が使っている機材で添削を受けるので、揃えておけば指摘がそのまま手に伝わります。買い替えはあとからでも簡単で、そのころには何を変えたいかをご自分の言葉で言えるようになっています。それが唯一の、機材を替えてよい理由です。
効果や持続期間は個人の肌質やアフターケアによって異なり、色素アレルギー・感染・一時的な腫れや赤みなどの可能性があります。詳しくは施術前のカウンセリングでご案内します。