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肌タイプと色の定着 — なぜ人によって仕上がりや持ちが違うのか

同じ色素、同じ施術者でも、仕上がりは人によって異なります。肌の厚みと皮脂、そして肌の下に敷かれた基底の色味(アンダートーン)が、色の選択・定着・持ちの期間をすべて変えてしまうからです。CYANが一人ひとり新しく設計する理由を、皮膚の科学からひもときます。

色は「肌の上」ではなく「肌の中」でつくられます

皮膚は上から表皮層・真皮層・皮下脂肪層からなります。表皮は血管がなく、約28日ごとに細胞が新しく入れ替わる薄い保護層で、その下の真皮は表皮より15〜40倍厚く、血管・神経・コラーゲンが集まる層です。PMUの色素は、この二つが出会う境界(表皮と真皮の境界)で真皮の最上部(乳頭層)に収まる必要があります。浅すぎて表皮だけにとどまると、28日周期の角質の剥落に押されて早く消え、深すぎて真皮の奥まで入ると、色素がにじんだり(にじみ)、深い色が表皮を通して散乱して青灰色に透けて見えたりすることがあります。つまり色の発色と持ちは「どの深さに正確に置かれたか」から始まります。

肌タイプによって、同じ色でも違う定着をします

皮膚科医のフィッツパトリックは、メラニンの量と日光への反応を基準に皮膚を1〜6型に分けました。メラニンの少ない明るい肌(1・2型)は赤くなりやすく、メラニンの豊富な暗い肌(4〜6型)はほとんど焼けない代わりに、刺激のあとに色素が残る傾向が強くなります。教材の分類表でも、3型から炎症後色素沈着が、4型では常に色素沈着が現れると明記されています。PMUは針で表皮・真皮の境界を繰り返し刺激する制御された損傷なので、暗い肌ほど施術後に自前のメラニンが加わり、最終的な色が意図より暗く、または濁って定着することがあります。同じ色素を使っても人によって仕上がりが変わる、第一の理由です。

実際に発色する色 = 色素の色 + 自分の肌の基底の色味

肌の明るさとは別に、肌の下には暖かい、あるいは冷たい基底の色味(アンダートーン)が敷かれています。この色味は三つの色素がつくります — ヘモグロビン(赤、ときに青)、カロチン(黄)、メラニン(茶・黒)。PMUで目に見える色は、「注入した色素の色」に「自分の肌のアンダートーン」が加わった結果です。そのためアンダートーンを読み違えると、施術後に意図と違う色で定着・変色します。たとえば赤みのある肌に冷たいグレーの眉色を使うとグレーがかって浮いて見え、青みのある冷たい肌にはオレンジを基にした茶色を、暖かい肌には黄みを含んだ冷たい色素でバランスをとります。原則はシンプルです — 冷たいアンダートーンは暖かい色で補い、暖かいアンダートーンは冷たい色で中和します。

皮脂と毛穴 — 同じ色でも鮮明さと持ちが変わります

肌タイプは色味だけでなく、質感でも仕上がりを左右します。真皮には皮脂腺が分布していますが、皮脂が多く毛穴が大きい肌は、色素が定着する間に境界がやわらかくほどけやすく、細い線がくっきり残りにくく、時間がたつにつれてさらにぼやける傾向があります。逆に乾燥して薄い肌は色がくっきり残りますが、刺激に敏感なので深さをより浅く調整する必要があります。そのため同じデザインでも、脂性・大毛穴の肌には線をあまり詰めて入れるより毛流れを生かす技法と一段階濃い色を考え、乾燥・薄い肌には浅い深さと柔らかい色を選ぶというように、技法と色を変えて取り入れます。肌が違えば、同じ仕上がりを出すための方法も変わるべきなのです。

CYANは「今日きれいな色」ではなく「1〜2年後に定着する色」を計算します

PMUは施術直後の色がそのまま残る施術ではありません。色素は治癒と退色を経て定着し、その過程で肌のメラニンとアンダートーンが最終的な発色に影響を与え続けます。施術当日に鏡に映った色ではなく、回復と退色を経て1〜2年後に肌に定着する色が本当の仕上がりです。だからCYANは、明るくきれいに見える色をそのまま入れることはしません。肌タイプ(明るさ・皮脂・厚み)とアンダートーン、そして時間がたつにつれて色がどこへ流れていくかを併せて計算し、1〜2年後にも意図した色で残るよう、逆算して設計します。

だからCYANは一人ひとり新しく設計します

肌タイプ、アンダートーンとパーソナルカラー(肌・髪・目の色の調和)、皮脂と毛穴、そして治癒・退色の方向 — このすべての変数が人によって異なるため、まったく同じ色素とまったく同じデザインが、すべての方に同じ仕上がりをもたらすわけではありません。CYANは決まった色見本をそのまま当てはめる代わりに、カウンセリングで肌を直接読み取り、深さ・技法・色素をその人の肌に合わせて毎回新しく組み合わせます。アンダートーンは照明や体調によって違って見えることがあるため複数の手がかりを照らし合わせて判断し、暗い肌や色素沈着の傾向がある肌は、より控えめに取り組みます。ただ一人のためだけの設計 — それが、人によって違う仕上がりをもっともよい仕上がりに変える方法です。